ボストン・サイエンティフィック
ドキュサインの電子署名で医療機器の市場投入を迅速化するボストン・サイエンティフィック
$4.4M ドキュサイン導入によるROI(投資利益率)
アストラゼネカ社の3大戦略のひとつに「サイエンスのリーダーシップを実現」というものがあります。これは、260億ドルの規模を誇るバイオ医薬品企業と、その57,000人の従業員にとって、「人々の生活を劇的に改善する可能性のある画期的な新薬をスピーディーに開発すること」を意味します。同社の最高情報責任者であるデイブ・スモレー氏(*)によると、製品をいち早く市場に投入することは、何千万ドルもの収益増につながるだけでなく、患者が必要とする重要な治療法をより早く提供することにもなります。同社では、デジタル技術を活用して 「知見を広げ、プロセスを加速し、患者体験を向上させること」がイノベーションを加速するために重要であると考えています。
そこで、2014年、アストラゼネカ社はDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みに着手し、同社のビジネスにおいてデジタル化が必要なプロセスの洗い出しを行いました。全社展開を進める前に、まずは小さな規模からスタートし、使い勝手や適否を判断することにしました。具体的には、調達プロセスでドキュサインの電子署名を導入し、サプライヤー申請書への署名を取得することから始めました。この最初のユースケースが成功したことにより、同社はドキュサインの導入を推進する専門チーム(Docusign Center of Excellence)を立ち上げ、人事部、購買部、営業部でのグローバル展開を推進しました。
アストラゼネカ社は、ドキュサインを導入するにあたり、まず電子署名がどのようにワークフローを改善し、ROI(投資対効果)を向上し、ライフサイエンス業界の厳しい規制要件を満たすことができるか検証する必要がありました。そのため、同社は Docusign Customer Success Architect(CSA)プログラムの支援を受けるとともに、ドキュサインのパートナーである USDM Life Sciences 社から FDA 規制要件である Part 11 のバリデーションサービスを受けました。
ドキュサインがアストラゼネカ社のセキュリティ、プライバシー、およびコンプライアンスの要件を満たしていることを確認した後、担当 CSA は同社で最も効果が期待できるユースケースを洗い出し、まずは購買部においてサプライヤー申請書のデジタル化を開始しました。
その効果はすぐに発揮されました。取引先との契約書を電子化し、自筆の署名ではなく電子署名に移行することで、契約完了までの時間を大幅に短縮することができました。以前は数日から数週間かかっていましたが、電子署名の導入によって85%の契約が1日以内に締結されるようになりました。
「私たちにとって、スピードは大変重要です。ドキュサインの電子署名は、まさにその“スピード”をもたらしてくれる製品です」とスモレー氏は言います。
また、契約の締結が迅速かつシンプルになったことで、顧客満足度のスコアが16%上昇しました。「弊社は、臨床業務をよりシンプルにし、開発コストを削減し、セキュリティとコンプライアンスにおけるリスクを低減することで、治療薬をより早く、より効率的に市場に投入することができました」とスモレー氏は振り返ります。
アストラゼネカ社は、購買部におけるドキュサインの電子署名の導入が成功したため、組織全体に導入範囲を拡大することに可能性を感じていました。
社内での導入を加速するために、同社はドキュサインの導入を推進する専門チーム(Docusign Center of Excellence)を設立しました。これは、ドキュサインの利用状況やアクセス権の管理、従業員へのトレーニングの提供、新しいユースケースのサポート、プロジェクトの ROI を分析する等、中心的な役割を果たすガバナンス組織です。それに伴い、プロジェクトマネージャーとサービスマネージャーという2つの役職を新設しました。プロジェクトマネージャーは、ドキュサインからトレーニングを受けて CSA 認定を取得することで電子署名のエキスパートとなり、効果が期待できるユースケースを特定して、実装を支援しました。一方、サービスマネージャーは認定ワークフローマネージャーとして、組織内の他のメンバーにドキュサインを使いこなすためのトレーニングを提供しました。
アストラゼネカ社が、社内の多くの部門で、積極的にドキュサインの電子署名の導入を推進した結果、購買部だけでなく、人事部や営業部においても展開することができました。その効果は現在も引き続き発揮されています。また、ドキュサインの強力なパートナーエコシステムと柔軟な API により、以前から利用していたツールとドキュサインの電子署名を統合し、社内の関係者全員の体験も向上しました。
ドキュサインは簡単に使うことができ、ビジネスにスピードをもたらし、価値を提供してくれるツールであり、私たちを成功に導いてくれる存在です。
デイブ・スモレー氏最高情報責任者, アストラゼネカ社
※本事例は「AstraZeneca’s Provides Life-Saving Treatments Faster with Docusign eSignature」の抄訳です。 本事例に記載の役職はインタビュー当時のものになります。
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