お客様事例から考える!ライフサイエンス業界でドキュサインが選ばれる理由とは
ドキュサインのソリューションは、フォーチューン500のヘルスケア企業 上位20社すべてに採用されています。主な理由として、「研究開発にかかるコストの最適化」「高度なセキュリティの確保」「グローバル展開」「規制への対応」が挙げられます。
ドキュサインは、合意・契約プロセスの合理化を支援する製品を幅広く展開しており、主力製品である電子署名ソリューション「Docusign eSignature」は、さまざまな業界で採用されています。ライフサイエンス・ヘルスケア業界もその一つですが、実際、フォーチューン500のヘルスケア企業の上位20社すべてが、ドキュサインのソリューションを利用しています。
ライフサイエンス業界でドキュサインが選ばれる主な理由として、「研究開発にかかるコストの最適化」「高度なセキュリティの確保」「グローバル展開」「規制への対応」が挙げられます。
研究開発にかかるコストの最適化
医薬品の研究開発には長い年月と莫大な研究開発費を要します。例えば、新薬の特許を出願してから承認を受けるまでには、10〜15年かかるといわれています。そのため、ライフサイエンス業界では新しい製品を市場に投入するまでの期間をいかに短縮するかが課題になっており、今日、多くの企業が文書、データ、プロセスのデジタル化を加速させています。ドイツに本拠を置く製薬業界大手B社は、Docusign eSignatureの導入により、ターンアラウンドタイム(契約締結までの所要時間)を13日から3日に短縮しました。
高度なセキュリティの確保
知的財産や、患者の個人情報、臨床試験データなど、機密性の高いデータを膨大に取り扱うライフサイエンス業界では、文書および付随するデータを厳格に保護しなければなりません。ドキュサインは、ISO2700 : 2013、SOC1 Type2、SOC2 Type2 をはじめ、第三者機関からセキュリティに関する認定を取得および維持しており、お客様の重要なデータを保護することにコミットしています。
グローバル展開
日本国内の人口減少や政府によるジェネリック医療品の利用推進などを背景に、ライフサイエンス業界でもグローバル化が急速に進んでいます。その中で、「多言語対応」や「各国・地域の規制への準拠」を電子署名ソリューションを選定する際の評価項目とする企業も増えています。Docusign eSignatureは世界180カ国以上で利用されており、44言語をサポートしています(文書の送信は14言語に対応)。そのため、海外の取引先や被験者、従業員ともスムーズに合意・契約を締結することが可能です。
規制への対応
ライフサイエンス業界では、製品の品質に関わる業務を電子化するにあたり、電子記録の改ざん防止等を目的とした規制があります。米国では、FDA(米国食品医薬品局)が1997年に発行した「21 CFR Part 11」、日本では厚生労働省の「ER/ES指針」がそれに当たります。ドキュサインはライフサイエンス業界向けのソリューションとして「Part 11モジュール」を提供しており、21 CFR Part 11に準拠した形で文書を送信(署名を依頼)することができます。
「Part 11モジュール」の主な機能は以下の通りです。
アカウントに対する事前設定
署名レベルでの認証
署名レベルでの署名理由の選択
署名の明示(指名、署名の理由、日付)
詳細な監査証跡
Docusign eSignatureは日本国内のライフサイエンス・ヘルスケア企業でも広く採用されており、基本サービス契約書や秘密保持契約書、業務委託契約書などの一般的な文書のほか、業界規制の対象となる文書でも利用されています。
1915年創業、皮膚科学領域のリーディングカンパニーであるマルホ株式会社は、リモートワークなど多様な働き方が広がる中、在宅でも契約書などの文書の処理が行えるように電子署名の導入を検討し始めました。「まずは一般的な文書で電子署名を行えるようにするため、さまざまな電子署名ソリューションを検討しました。製薬業界では21 CFR Part11などの規制も多く、将来的なGxP対象領域への適用も見据え、そのためのモジュールを追加できる『Docusign eSignature』が最有力候補となりました」と、同社 情報システム部 ICT業務グループ チーフ 平尾 知彦氏は導入の経緯を語ります。
GxP(Good x Practice)とは、医薬品の研究、開発、試験、製造、流通のさまざまな領域を対象とする一連の法律、規制またはガイダンスを指し、医薬品の安全性や有効性、品質を保証することを目的としています。内容や目的に応じて、「x」の部分には個別のアルファベットが入ります。GLP(Good Laboratory Practice)は「医薬品や医療機器の安全性に関わる非臨床試験・前臨床試験の信頼性を確保するための基準等」、GCPは(Good Clinical Practice)は「医薬品や医療機器の臨床試験に関する基準等」といった具合です。
Docusign eSignatureの導入にあたり、同社は製品知識と技術力の高さに定評がある日立ソリューションズの導入支援を利用。その背景について、平尾氏は「日立ソリューションズからは、技術的な部分だけでなく、運用面についても的確な回答が返ってきて、我々がやりたいことが実現できると分かりましたし、信頼できると感じました。GxP対象領域に適用する環境を構築する際には、医薬業界での導入実績やCSVのガイドラインに関する知見を持つ日立医薬情報ソリューションズも一緒に支援してくれるという点でも安心できました」と話します。
GxP関連業務で電子署名を利用する場合の要件として、「CSVを実施すること」が挙げられます。CSV(Computerized System Validation、コンピュータ化システムバリデーション)とは、医薬品などの品質を確保するため、システムを導入してから廃棄するまでのライフサイクル全体にわたり、GxP領域で利用するコンピュータシステムが信頼できるものであるかどうか、その妥当性や最適性を検証して文書化することです。安全性と確実性を確保することが強く求められるライフサイエンス業界において、各種規制に準拠するためには、深い知見や規制および規制動向に関する理解、複雑な要件への対応が必要となります。また、CSV対応には多大な労力を要します。
マルホ株式会社は、日立ソリューションズの導入支援およびCSV支援により、場所を選ばない働き方を実現するとともに、業務効率化を図り、21 CFR Part11に準拠した形でGxP対象文書の電子化をスムーズに進めることができました。さらに、人的ミスによる紙文書の紛失等のリスクを軽減し、物理スペースも削減できたと話します。
日立ソリューションズのライフサイエンス業界向け導入支援の詳細は、データシートをご参照ください。