ドキュサインのお客様に聞く!世界の電子署名の現状とこれから
この1年で広く普及した電子署名。その利用率も急激に増加しています。コロナ禍がDXにどのような影響を与えたのかを理解するために、ドキュサインは400社近くのお客様(ドキュサインの電子署名を利用している企業)を対象に調査を実施しました。本ブログでは、調査の分析結果から電子署名の現状について考察します。
消費者の期待の移り変わり、頻繁に変化する規制、進化し続けるテクノロジーは、あらゆる業界においてプロセスの変革を促します。しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミックがはからずも示したように、プロセスやルールは急速に変わることもあります。
パンデミックにより、出勤者の数を制限したり、従来のプロセスを変える必要がありました。そして、業務効率を維持しながら迅速にリモートワークを導入するために、多くの組織が新しいデジタルソリューションを採用しました。電子署名はその一つとして広く普及し、オフィス以外の場所からでも契約プロセスを進めることができるようになりました。
それでは現在、組織は効率的にリモートワークを実施するためにどのように電子署名を活用しているのでしょうか。
世界中でリモートワークを可能にする電子署名ソリューション
コロナ禍によってデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速したことは否定できません。このパンデミックがDXにどのような影響を与えたのかを理解するために、ドキュサインは400社近くのお客様(ドキュサインの電子署名を利用している企業)にアンケートとインタビューを行い、調査を実施しました。
調査では、多くの回答者が現在の業務上の最大の課題として2つの点を挙げています。「かつては物理的な署名が必要だったプロセスをリモートで行うこと」、そして「リモートワークを行う従業員の仕事を円滑に進めること」です。また、パンデミック以前から電子署名を利用していた企業でも、電子署名を必要とする文書の数が増加したことが報告されており、100%増という例も珍しくありません。
ほぼすべての組織が事業を継続させるための新たな手段を模索してきたこの1年、電子署名の利用率は急激に増加しています。例えば、ドキュサインの電子署名を利用しているお客様の90%は利用率が顕著に増えており、回答者の半数近くが50%以上伸びたと述べています。競争が激化し、リモートワークが一般的になるにつれ、紙ベースの手作業による非効率的なプロセスを続けることは難しくなっています。そのため、電子署名の利用率の伸びがすぐに鈍化することは考えにくいと言えます。
従業員の安全と生産性向上のために電子署名を利用
リモートワークは、思わぬ形で企業と従業員の関係を強化しました。社会的にも政治的にも不安定な時代にあって、経営者の多くは、効率性を高めるためには従業員のニーズに気を配り、それに対応することが重要であると気付いています。そのために、多くの企業が電子署名ソリューションを導入しています。
以下のグラフは、世界のビジネスリーダー84人を対象に実施したアンケートで、最優先事項は何かを尋ねた結果を示しています。この結果は、それらに対応するためにテクノロジーがどのように活用されているかも明らかにしています。
組織の課題とテクノロジーへの投資には、明らかに相関関係が見られます。企業は、「従業員の安全」「事業の継続性」「生産性」を最優先事項とみなし、それらの事項をサポートするテクノロジーへの投資も行っています。また、ビジネスリーダーたちが今では収益や成長といった経済活動上の目標よりも先に、従業員への投資を行っている点も注目に値します。
従業員の生産性を支援するためのテクノロジーへの投資は、実際にどのような形で行われているのでしょうか。回答者が最も投資したいと考えている2つのツールは、「Web会議システム」と「電子署名ソリューション」でした。組織がリモートワークに適応していく中で、従業員の満足度や生産性といったヒト中心のビジネス環境をサポートするシンプルな方法として、電子署名ソリューションが必要とされていることは明らかです。
電子署名ソリューションを選ぶ際の優先事項とは
世界中の企業が、電子署名は契約ワークフローを最適化し、リモート環境での従業員の生産性を向上させるために役立つ方法だと考えています。しかし、すべての電子署名ソリューションが同じというわけではありません。電子署名の導入にあたって、どのような機能に注目すべきかをビジネスリーダーが判断する際の一助とするため、ドキュサインでは電子署名を利用するユーザーを対象に、ソリューションを選択する際の優先順位を尋ねました。
優先順位を、最高(1)から最低(7)の順に並べると、次のようになります。
使いやすさ
導入に要する期間の短さ
セキュリティとコンプライアンス
導入時のサポート
コスト
リスクの低減
拡張可能性(スケーラビリティ)
最大の効果が得られるのは、適切なテクノロジーを適切な場所で、適切なタイミングで導入した場合です。電子署名を導入する前に、そのソリューションが組織の現在および将来にわたるニーズに最適であることを確認することが重要になります。
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ドキュサインの電子署名 - 活用事例とメリット
実際に電子署名を使うことで、どのような効果があるのでしょうか。電子署名の導入によって組織がどのような恩恵を受けているかをよりよく理解するため、ドキュサインは Docusign eSignature(ドキュサインの電子署名)を利用している世界中のお客様にお話を伺いました。
以下、さまざまな業種の企業や組織・団体が新しいビジネス環境の中で直面する課題に対応していく際、電子署名および電子署名と統合されたツールがどのように役立っているかをご紹介します。
**リモートワーク下でのコミュニケーションを向上:**多くの企業では人事部を中心に、従業員を安全かつ効率的にリモートワークに移行させるために、社内規則を更新しています。その際、一括送信機能を活用することで、全従業員に対し容易に情報共有することができます。機密情報を含む文書については、本人確認をするためのツールを利用して受領の際に従業員の身分証を確認することで、リモート環境でも安全に情報を共有することができます。
**公的融資手続きの迅速化:**金融機関は、融資を必要とする企業にとって重要な役割を担っています。新型コロナウイルス感染症拡大に起因する救済要請や融資申請を効率的に処理することで、金融機関はより多くの顧客の力になることができます。
**セルフサービスツールで業務の省力化:**世界中の保健・医療関係者は、患者の命を救う治療を提供しつつ、前例がないほどの患者数の増加と公共安全への懸念に対処してきました。PowerFormやGuided Formsのような署名プロセスをセルフサービス化する機能を利用して、リモートで(オンラインで)診察の申し込みをしたり、患者データを取り込むためのソリューションを提供しています。書類作業に費やす時間が減れば、治療のためにより多くの時間を割くことができます。
電子署名のその先へ
全体的には、あらゆる分野の企業が電子署名の導入によって具体的なメリットを享受しています。単に「署名を取得する」という行為を越えて「契約システムを拡張する」ことで、ビジネスの効率化と成長の機会がさらに生み出されます。例えば、ドキュサインのお客様は、リモートでの契約をより円滑に進めるために、電子署名ソリューションとともに以下のようなデジタルプロセスを利用していると回答しています。
自動化の第一歩は電子署名を導入することかもしれませんが、契約プロセスを一気通貫で自動化すれば、以下のようなメリットを享受しながら戦略的に文書を管理することができます。
ビジネスアジリティ(機敏性)の向上
リスクの低減
コストの削減
可視性の向上
生産性の向上
従業員/顧客満足度の向上
ビジネスのあらゆる場面で、効率的に契約書を作成し、署名し、そして実行する能力が求められています。急速に変化する今日のITリモート市場において、ドキュサインは世界中の企業や組織・団体にシンプルで安全に契約を管理する手段を提供しています。ドキュサインの電子署名(製品名:Docusign eSignature)を含むスイート製品「Docusign Agreement Cloud」の詳細は、『Docusign Agreement Cloud で合意・契約をもっと簡単に』をご覧ください。
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※本ブログはドキュサイン本社のブログ「The Current State of Electronic Signature Technology」の抄訳になります。