ついに日本でも不動産売買契約の電子化が開始に。プロパティエージェントが日本の先駆けとなる
この度、ドキュサインの電子署名がプロパティエージェント社が販売する投資用マンション「クレイシア」の売買取引契約に採用されたことが発表されました。これは、宅建業法を守りつつ、不動産売買に電子署名を適用した画期的な例で、不動産を購入する人と事業者の両者にとってメリットが期待できます。
ドキュサインの電子署名がプロパティエージェント社が販売する投資用マンション「クレイシア」の売買取引契約に採用されたことが発表されました。
📢プロパティエージェント、投資用マンションの売買取引契約をドキュサインにより電子化
実はこれはちょっと画期的なことなのです。
ドキュサインの母国である米国では、その電子署名は全米不動産業協会(National Association of REALTORS®)の公認電子署名です。不動産売買契約のほとんどはドキュサインの電子署名で締結されており、別の言い方をすれば、ドキュサインの電子署名が使えなくなったら不動産売買の契約ができなくなる、という状態です(ちょっと大げさかもしれませんが、盛ってもいません)。
それでは日本での不動産取引ではドキュサインは使えるのか?とおっしゃるかと思いますが、これは現時点ではYesでもNoでもあります。そこには宅建業法というものが関係します。この法律は(非常にシンプルに説明すると)第二次世界大戦後に増大した住宅需要に対して玉石混交の業者が住宅を提供したところ、一般消費者が不利益を被るケースが多く発生したため、消費者を守るために作られた法律です。
もちろん相当な年月が経っているので改正が重ねられていますが、現在のユースケースは賃貸借業務における物件オーナーやテナント(または賃借人)との契約、申込がほとんどです。
今回の発表は、宅建業法を守りつつ、不動産売買に電子署名を適用した画期的な例です。
では、投資物件の売買契約にドキュサインが使われることに、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
一番大きなメリットを受けるのは、実際に不動産を購入する方々です。電子契約にすると印紙代はかからないので、購入者が負担する通常数万円の印紙代がなくなります。もちろん時間や場所にとらわれずオンラインで契約締結できる利便性や、クラウド上に文書が保存されるため管理が楽になるだけではなく紛失のリスクなくなることなども、うれしいメリットです。
では、事業側、つまりプロパティーエージェントはどうでしょうか?
契約プロセスがスピードアップするので業務効率の向上が見込めます。また、物理的な契約管理からクラウドでの契約管理に代わり、セキュリティ強化や期待できます。もちろんペーパーレス化の促進にも一役買います。
そして、今回の発表は社員にとっても意味深いものとなりました。マンションは皆さんお分かりのように、決して安い買い物ではありません。むしろ高額です。住宅って個人にとって恐らく1番高い買物ですよね。その売買契約がドキュサインにより電子化され、電子署名が確実に定着してきているという手ごたえを感じました。(直接取引の)日本の不動産物件の売買にドキュサインを使っていただいたのは、これが日本で初めてではないでしょうか。
なお、宅建業法の話に戻すと、電子署名を使ってデジタルだけで契約を完結できないか(書面交付をなくすことができないか)、ドキュサイン含め色々な方々が不動産管理の業界団体などでディスカッションしています。この日が来るのも、そう遠くはないと思っています。