【2022年版】市場調査からみる電子契約/電子署名サービスの現状とニーズ
ドキュサイン・ジャパンは、日本国内における電子契約および電子署名サービス市場の現状とニーズの実態を探るために、オンライン調査を実施しました。最新の利用/導入状況やニーズ、この一年間の市場の変化、さらに電子契約/電子署名サービスをスムーズに導入するためのポイントをまとめた調査レポートは無料でダウンロードいただけます。
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昨年はデジタル庁が創設され、また最近では電子化を解禁するさまざまな改正法が公布・施行されるなど、政府を中心にデジタル社会の実現に向けた取り組みが推進されています。しかし、いざデジタル化を進めようとしても、予算や人材不足、業界の慣習、組織の文化や体制などが阻害要因となることもあります。今なお根強く残る「紙文化」、「ハンコ文化」もその一つと言えます。
紙やハンコに依存する業務は、場所や時間が制限されるため、非効率的で、誤記や紛失など人為的エラーの発生要因にもなります。また、柔軟な働き方や持続可能な事業運営が求められている昨今、時代にそぐわないという声も聞かれます。
このような中、日本で普及が進んでいるのが『電子契約/電子署名サービス』です。電子契約/電子署名サービスは、これまで「紙」や「ハンコ」を必要としてきた契約書や発注書、稟議書など、さまざまな文書で利用することができ、オンラインでの合意・契約締結や決裁手続きを可能にします。業務効率化やコスト削減、環境保全などのメリットがあり、ここ数年で導入する企業が増えているクラウドサービスの一つです。
ドキュサイン・ジャパン株式会社は、昨年に続き、日本国内における電子契約および電子署名サービス市場の現状とニーズの実態を探るために、ビジネスパーソン1,000人を対象に調査を実施しました(2022年6月実施)。調査結果をまとめた『電子署名レポート2022』では、回答者が勤める企業・自治体における電子契約/電子署名サービスの利用・導入状況やニーズ、この一年間の市場の変化、さらに電子契約/電子署名サービスをスムーズに導入するためのポイントを紹介しています。
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日常業務で最も改善したいことは“紙の書類”に関連した業務
今回の調査では、日常業務で改善したいこととして、「紙の書類による各種業務(契約、同意、申請/承認、届け出、請求など)」の選択率が最も高く、次の「ドキュメント管理(多量の書類(仕様書、設計書、カルテなど)の管理)」と同じく36%の人が選択しています。
それでは、紙の書類にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。『紙の書類の課題』として選択率の高かった上位3項目は、「紙の契約書等、膨大な書類を保管するスペース」、「わずらわしい印刷や製本、スキャンなどの手作業」「在宅勤務時、出張中、出先にいた際にすぐに対応できない」となっており、実に83%以上の人が紙の書類に対して何かしらの課題やデメリットを感じたことがあると回答しています。
7割が電子契約/電子署名サービスの利用経験あり。その内、8割が今後も利用したいと回答
印刷や製本といった書類の準備から署名捺印、管理に至るまで、紙ならではのデメリットやトラブルを解決してくれるソリューションとして、ここ数年で普及拡大しているのが『電子契約/電子署名サービス』です。実際、ビジネス面、プライベート面を問わず、電子契約/電子署名サービスを利用したことがある方の割合は、昨年の37%から約2倍上昇し、71%となっています。
また、電子契約/電子署名サービスの利用意向も昨年から大きく拡大しており、8割以上の回答者が利用意向を示しています。特に、ビジネス面においては9割近くが「大変利用したいと思う」、「利用したいと思う」または「どちらかというと利用したいと思う」と回答しており、ビジネスシーンにおける電子契約/電子署名サービスのニーズが高くなっていることがわかります。また、昨年の調査と比較すると、「大変利用したいと思う」と回答した方は、10ポイントの拡大となっています。
電子契約/署名サービスが便利だと感じている人は9割以上
電子契約/電子署名サービスの便利度合については、電子契約/電子署名サービスを利用したことのある9割以上の人が便利であると感じています。その内、4人に1人は「大変便利だと思う」と回答しています。
具体的に便利だと感じている点については、「印鑑が不要である」、「場所を選ばずいつでもどこでも利用できる」、「回覧中の文書の所在がわかる」、「記録が(電子的に)残り、後で確認できる」など、電子契約/電子署名サービスの特長が多く挙がっています。
電子契約/電子署名サービスは、利用すれば、ほとんどの方がその便利さを実感できるサービスであると言えるでしょう。
日本国内で電子契約/電子署名サービスを導入している企業は約3割
日本国内で電子契約/電子署名サービスを導入している企業・自治体は29%、導入検討まで含めると5割を超えています。2021年と比較すると、導入率は11ポイント上昇しており、電子契約/電子署名サービスの導入が拡大していることがわかります。また、将来的には6割以上の企業・自治体が導入すると考えられます。
業種別では、「金融・保険業」(55%)の導入率が最も高く、次いで「インフラサービス業(電気・ガス・熱供給・水道業、放送・通信・情報サービス業)」(50% )となっています。
電子契約/電子署名サービスで日常業務の改善点を解決
電子契約/電子署名サービスを導入した企業・自治体では、導入理由や目的がそのまま導入効果として表れています。導入理由として上位にあがっていた「在宅勤務/テレワークの拡大」は、導入効果としても高く、回答者の4割がその効果を実感しています。
「承認ワークフローなど事務処理の効率化」、「保管・管理の効率化」については、前述の日常業務で改善したいことの上位2項目、「紙の書類による各種業務(契約、同意、申請/承認、届け出、請求など)」と「ドキュメント管理(多量の書類(仕様書、設計書、カルテなど)の管理)」の改善策として、電子契約/電子署名サービスが一翼をなしていると言えるでしょう。
このように、電子契約/電子署名サービスを取り巻く状況はこの一年で大きく変化しています。日常業務のさまざまな課題を解決に導く電子契約/電子署名サービスは、アフターコロナにおいても企業・自治体にとって重要なサービスとなるでしょう。