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ドキュサインからの通知メールを自社ドメインから送信する方法 - カスタムEメールドメイン
初めてドキュサインで署名されるエンドユーザーの中には、知らないドメインからメールが来ることに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。今回は、新たに追加された「カスタムEメールドメイン」の機能を使って、署名依頼メールを自社ドメインから送信する方法を紹介します。

ドキュサインを利用して署名をする際、多くの方はメールで署名依頼を受け取り、署名プロセスに進みますが、署名依頼メールは送信者のメールアドレスから送信されるわけではありません。
通常、受信者が受け取るメールのヘッダー情報は以下のようになります。

ポイントは、
From:送信者名 via Docusign <dse_demo@docusign.net>
返信先:送信者の名前 <送信者のメールアドレス>
となっている点です。
このことが原因となり、
取引先の受信者が困惑することがある
ドキュサインからの署名依頼メールが迷惑メールとして振り分けられるケースがある
ため、自社のドメインの情報で送信できないか?というお声をいただくことがありました。
カスタムEメールドメイン
そこで、ドキュサインはこの度「カスタムEメールドメイン」という機能を新たにリリースしました。本機能を利用することで、署名依頼メールのドメインをドキュサインのものではなく、各企業のドメインから送信することが可能になります。
実際に、カスタムEメールドメインを有効にした場合、同じ条件でエンベロープを送信したときのメールのヘッダー情報は以下のようになります。

[From] の欄に表示されている名前、メールアドレスはドキュサインの管理画面で設定した情報になります。
このように、従来は [From] と [返信先] に記載されているメールドメインが異なるため受信者が困惑してしまうケースもありましたが、各企業のドメインが一貫して確認できることで、受信者もより安心して文書に署名することが可能となります。
また仕組みとして、DKIM 、SPF といった技術を使用しており、ドキュサインからの通知メールがスパムとして処理される可能性を低減させることができます。
カスタムEメールドメインを利用するための前提条件
カスタムEメールドメインを利用するためには、以下の前提を満たすことが必要です。
Docusign Admin 管理で、ドメインが予約済みであること
カスタムEメールドメインで使用するサブドメインが用意されていること
DNS へのレコードの追加
なお、カスタムEメールドメインは Access Management の機能の一部ですので、その使用権をお持ちのお客様は追加費用なしで利用可能です。詳細は弊社担当営業までお問い合わせください。
カスタム Eメールドメイン設定の流れ
それでは Demo Sandbox 環境を使用して、カスタムEメールドメイン利用までの流れを紹介します。
1. Docusign Admin でドメインの予約を行います。

本記事では、[docusignjp-test.com] を予約しています。ドメイン予約についてもDNSの設定が必要になります。手順はドメインの予約と検証をご参照ください。
2. カスタムメールドメインの設定を開きます。

Docusign Admin の管理画面ホームに「カスタムメールドメイン」が存在しない場合は、「概要」から機能を有効化できます。
3. サブドメインの追加を行います。
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カスタムEメールドメインに使うサブドメインの情報を入力します。事前に予約した親ドメインが検証済みのドメインから選択します。
4. DNSの設定を行います。
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カスタムEメールドメインに必要なDNS設定が表示されます。表示されたCNAME、TXT、MXレコードをそれぞれ、ご自身のDNSサーバーに行います。
5. DNS設定の検証を行います。
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DNSの設定が完了したら、設定の検証を行います。検証が完了すると、設定したサブドメインにグリーンのマークが表示されます。
6. カスタムメールアドレスの設定を行います。
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今回は差出人の設定を以下のようにおこなっています。
差出人 表示名:カスタムメールドメインテスト差出人
差出人 メールアドレス:mailadmin@ced.docusignjp-test.com
返信先についてはオプションです。空白の場合は、送信者の情報が返信先として設定されます。
その後、機能を有効にするアカウントを選択します。カスタムEメールアドレスはアカウントレベルでの設定になります。そのため選択したアカウントから発行されるすべてのエンベロープに適用されます。
設定の流れは上記のとおりです。
設定後、機能を有効にしたアカウントからエンベロープを送信すると、その通知メールのヘッダー情報が以下のように変更されているのが確認できます。
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いかがでしたか?
初めてドキュサインで署名されるエンドユーザーの中には、知らないドメインからメールが来ることに不安を感じる方がいらっしゃるかもしれません。
このカスタムEメールドメインの機能を有効化することで、貴社から送信したエンベロープを安心して受け取ってもらい、より確実な合意形成を期待することができます。ご興味ある方は、弊社担当営業までお気軽にお問い合わせください。
