Visions Federal Credit UnionがDocusignソリューションでデジタルファーストを実現
ソリューションの影響
使用されている製品
トーマス・P・ノバック氏が金融サービス業界に入ったのは今から15年前になります。最初の約7年間は通常の銀行業務で経歴を積み、その後、ニューヨークのVisions Federal Credit Unionの支店長に就任し、デジタルトランスフォーメーションの指揮を任されることになりました。現在、CIO(最高情報責任者)を務めているノバック氏は「話の始まりは上司から、“トム、我々は君の仕事ぶりが気に入っているんだ。君にならこの仕事を任せられると思う。デジタル化で何が成し遂げられるのか、一緒に考えてみないか?”と言われたことでした」と語ります。
同社が推進した強力なテクノロジー戦略により、デジタルチャネル経由の新規会員数は500%増加し、会員の体験そのものが向上しました。また、ノバック氏が設立を支援したデジタルトランスフォーメーション部門は5倍に成長し、銀行の資産も約2倍になりました。
ドキュサインは、同社のデジタル・ファーストの取り組みを支援し、「イノベーションやカスタマーエクスペリエンスの向上、そして最高レベルのセキュリティを考えた時、ドキュサインのサービスは私たちの目指す方向性と一致しています」とノバック氏は話します。
小さく始めて、大きな成果へと導く
Visions Federal Credit Unionがドキュサインのソリューションを導入したのは、約10年前になります。それ以来、署名完了までのスピードが50%以上短縮され、それまで数日かかっていた時間が平均8~12時間へと短縮されました。顧客はどこにいても、スピーディーに資金を手に入れることができ、これまで以上に迅速に融資を実行することができるようになりました。
同社はまず、社内で使うフォームをデジタル化して成功した体験を活かし、何百もの顧客向けフォームをドキュサインのテンプレートや PowerForm に切り替え、融資分野へと拡大しました。小さく始めた施策を次第に大きく展開していくことで、結果的に融資組成システムにもドキュサインを導入することができ、ドキュサインがビジネスと仕事のやり方を改革する可能性を証明する結果になりました。この事が、変化に慎重な従業員の心をも動かしたのです。
「アナログの世界からデジタルの世界へ、一夜にして移行したような気分です」とノバック氏は言います。アナログの世界では、大量のFAX、スキャン、PDF ファイル、そして郵送されてきたローン申請書類などで溢れていました。ドキュサインの電子署名を導入することで、すべてがシームレスで効率的になるだけでなく、追跡も可能で安全性も高まりました。 そして何より、顧客満足度が大幅に向上しました。「先日、近所の薬局で自動車ローンを組んだばかりのお客様に出会いました。お客様は、他の州に住む娘さんのためにローンを組んでいたのですが、手続きの速さと簡単さに驚いていました。地理的に離れているにもかかわらず、距離を感じさせない体験を提供することができたのです」
デジタルトランスフォーメーションの真意
ノバック氏にとって、デジタルトランスフォーメーションの素晴らしさは、素早く柔軟な対応ができる事です。世界的なパンデミックのような困難に直面していても、瞬時に対応できます。「当社はドキュサインと密に連携していたので、ビジネスを停滞させることなく、お客様にサービスを提供し続けることができました」
Visions Federal Credit Unionは、ビジネスを円滑に続けることができただけでなく、困難な状況に陥っている顧客にセーフティネットを提供することもできました。顧客特典として、半年に1度、ローンの支払いを違約金なしでスキップすることができます。同社の取締役会と経営陣は、この特典を1度だけでなく、3回連続して支払いをスキップできるようにすることを決定しました。このプロセスを迅速に進めることができたのは、テクノロジーの基礎がすでに確立されていたこと、そしてドキュサインによって繰り返し行われる手続きを迅速に済ませる事ができたからです。また、中小企業の社員が給与を受け取れるようにするための給与保護プログラム(PPP)の支援も同様に行うことができました。「これこそが、正にデジタルトランスフォーメーションなのです」とノバック氏は話します。
継続的な変革の中心的存在としてのドキュサイン
Visions Federal Credit Unionでは、一番抵当や企業への高額融資など、規制の厳しい事業にもドキュサインを採用し続けており、同社にとってコンプライアンスとセキュリティは最重要課題です。同社が Docusign Monitor のベータ版の対象となった時、ノバック氏はこの機会に飛びつきました。「Monitor は、NIST などの主要なサイバーセキュリティ・フレームワークとの整合性を高めるための、正しい方向への一歩だと感じました」Monitor を SIEM ツールや Power BI と統合したことで、同社は潜在的な脅威に迅速に対応し、変化する規制要件に合わせてアラートやダッシュボードをカスタマイズすることができるようになりました。
同社は、デジタルトランスフォーメーションの次のステップにも注力しています。ノバック氏と彼のチームにとって、それは単に既存のプロセスをデジタル化するだけではなく、顧客と従業員のために、より統一された体験を提供できる方法の模索でもあります。そして、ドキュサインはその中心的な役割を担っています。今後のロードマップでは、Jack Henry Symitar® や ServiceNow® など、既に利用している他の主要システムとドキュサインを統合していく予定で、ドキュサインの署名データ分析機能や Docusign CLM の活用も検討しています。「私たちは常に新しいことに挑戦したいと思っていますし、プラットフォームの可能性を最大限に発揮できるようにしたいと思っています」とノバック氏は今後の展望を語ります。
イノベーションやカスタマーエクスペリエンスの向上、そして最高レベルのセキュリティを考えた時、ドキュサインのサービスは私たちの目指す方向性と一致しています
トーマス・P・ノバック 氏CIO, Visions Federal Credit Union
※本事例は「Visions Federal Credit Union Brings Digital-First Work to Life with the Docusign Agreement Cloud」の抄訳になります。