ホスピス・サバンナはドキュサインの電子署名で手厚い患者ケアを実現
ソリューションの影響
使用されている製品
どのホスピス施設でも、患者の最期の数ヶ月、数週間、数日が、できるだけ有意義で充実したものになるよう、日々努めています。それはホスピス・サバンナ(ジョージア州)にとっても同じで、理事長兼院長であるキャサリン・ベントン博士にとっては、特に私的で強い思い入れがあります。ベントン博士の弟、ダニエルがプロテウス症候群と闘病してきたことがきっかけとなり、彼女は臨床倫理や急性期医療の世界に入ることになりました。
ベントン博士は、「患者さんが人間らしく生活することが、いかに大きな違いを生むのかを目の当たりにしました」と語ります。ベントン博士は、これまで患者と人間的なつながりを持つことの重要性を訴えてきました。だからこそ、この業界でテクノロジーを採用する際には、機械的になりすぎないようバランスを取ることが重要だと考えています。
新しいテクノロジーを導入して、これまで患者さんと築いてきた信頼や人間関係を壊すことは、絶対にしたくないと思っています。しかし、ドキュサインのようなテクノロジーなら、患者さんと直接コミュニケーションを取る時間を増やし、より充実させることができるのです。
キャサリン・ベントン博士理事長兼院長, ホスピス・サバンナ
ドキュサインにより治療の開始を迅速化
ベントン博士がホスピス・サバンナの院長に就任した約3年前、彼女が最初に行ったことの1つとして『ドキュサインの導入』が挙げられます。マニュアルでの署名手続きは管理上の負担となるだけでなく、ケアが必要な患者に割く時間をも奪っていました。「同意書への署名がなければ、私たちは何もできません」と彼女は言います。そのため、プリンターやスキャナーを利用できない遠方に住む介護者にとっては、大きな課題となっていました。
「例えば、認知症の可能性がある重篤な患者さんがいて、病院からいくつもの州を超えた雪深いインディアナ州に住む家族の署名が必要な場合、(署名が必要な)同意書を印刷するために、印刷サービスを提供している店や、図書館などに行く必要があり、署名をするまでに何日も要する場合があります」とベントン博士は言います。「ドキュサインはその問題を解決してくれました。今では、すべてのプロセスが数分で完了するようになりました。私たちは Zoom を使って家族と連絡を取り、患者のケアプランについて話し合い、PowerForm のリンクを送信して電子署名でインフォームドコンセントを得ることができます。」
地域社会への貢献
新型コロナウイルスのパンデミックが発生した時、ホスピス・サバンナはいち早く行動を開始しました。例えば、早い段階から陽性者のための入院病床を確保しました。また、地域のワクチン接種会場が混雑したため、ジョージア州公衆衛生局と協力して、高齢者やその介護者、救急隊員へのワクチン接種を支援することになり、臨床スタッフや IT スタッフを迅速に動員してわずか数日で接種会場を立ち上げました。
そこでは、迅速で効率的なオペレーションを行うために、ドキュサインの電子署名が重要な役割を果たしました。
スタッフが iPad を使って接種希望者のデータをその場で入力したり、接種希望者本人が携帯電話で QR コードを読み取って PowerForm で作成されたオンラインフォームにアクセスします
接種希望者がフォームへの入力を完了すると、看護師はドキュサインのシステムからリアルタイムで通知を受け取り、接種の適格性の確認や電話連絡、また接種に関する情報を入力します
接種完了後、接種者は別の QR コードをスキャンして、Microsoft Bookings で次回の接種予約をします
ワクチン接種に関する書類はドキュサインに一括アップロードされ、公衆衛生局のワクチン接種登録簿に直接送信されます
「ワクチン接種を恐れている方もたくさんいます。そのため、なおさら、私たちはワクチン接種の体験をポジティブなものにしたかったのです」とベントン博士は言います。
「ワクチン接種プログラムを推進していくためには、地域の協力が不可欠でした。サバンナ工科大学が施設を提供し、地元の医学生が運営を手伝い、企業が費用を負担したり、ボランティアのために食べ物を提供したりしました。ドキュサインは、プロセスの細部にわたって作業の簡略化をサポートしてくれるので、スタッフは、他のクリニックが何時間もかけて行っていた手動によるデータ入力を省略をすることができ、その分、接種(希望)者のケアに時間を充てることができたのです。これまで6か所でワクチン接種を行ってきましたが、いずれの場所でも『どうやって運営しているのですか』と尋ねられました。知事までもが、私たちが実際にどうやってオペレーションを行なっているのか、視察に訪れました」とベントン博士は話します。
ペーパーワークを減らし、患者と対面する時間を増やす
ベントン博士は、ドキュサインを活用することで、患者や介護者にシームレスな体験を提供するだけでなく、患者データが安全に保護されているという安心感を持っています。「プライバシーの重要性を軽視することはできません。そのためにも、すべてがネットワーク上の安全な環境で管理されている必要があります。」
ホスピス・サバンナでは、インフォームドコンセント以外にも、ワークフロー機能を活用して、重要なタスクのコンプライアンス要件を満たしながら、さまざまな文書でドキュサインの電子署名を活用しています。
メディケア/メディケイドの医療補助制度の選択
事前指示書
財務上の責任に関する声明
軍兵士向けの健康管理及び医療サービスのフォーム
延命治療拒否の意思表示フォーム
症状コントロール指示書(医師署名専用)
入院手続き書類 (入院棟規約同意書、連絡先、患者の緊急連絡、貴重品の取扱書等)
しかし、ベントン博士とスタッフにとって、ドキュサインがもたらす最大のメリットは、業務の効率化よりも患者との時間を増やすことができるということです。「調査によると、病室でプラス3〜4分過ごすだけで、患者から引き出せる情報が増え、会話の質が変わってくることが分かっています。その数分の差で、患者が抱えている課題が明らかになるのです。」
※本事例は「Hospice Savannah Finds More Time to Focus on Patients Using Docusign eSignature」の抄訳になります。