角印と丸印の違いとは?ビジネスに役立つハンコの使い分け方をわかりやすく解説
日常的に利用するハンコは「名前印」に限りません。ビジネスでは角印や丸印などの「法人印」に出会う機会も多くあります。しかし、これらの法人印の効果や違いについて、詳しく理解している方は少ないのではないでしょうか。そこで本記事では、角印や丸印など法人印についての豆知識をお届けします。
ビジネスシーンでは、複数の「法人印」が利用されています。例えば、領収書や見積書を発行する際は、法人名などが刻印された「角印」が用いられます。また、利用する場面は少ないものの、「角印」とは異なる役割を果たす法人印として「丸印」が広く知られています。そこで本記事では、「ハンコにまつわる豆知識②」として、日常的に目にするものの詳しくは知らない、法人印の種類や効果、利用シーンなどについて解説します。
「法人の認印」としての役割を果たす角印
法人印として最も触れる機会が多いのは、角印ではないでしょうか。角印は、「会社印」や「社判」などとも呼ばれる角形の法人印です。主に請求書や領収書、契約書など、企業名義で発行する文書に押され、確認を行ったことを証明する役割を果たします。
しかし、必ずしも文書の発行や確認を証明する場面で角印が求められるわけではありません。あくまで角印は文書の証明力を担保する1つの手段であり、角印が押されていない請求書や領収書などにも法的な効力は備わります。そうした「文書の発行や確認を証明するために押される」「省略しても文書の効力は失われない」といった特徴は、個人用の認印と共通しています。つまり「法人の認印」の役割を果たすのが角印です。また、角印は通称であり、必ずしも角形が義務付けられているわけではありません。後に解説する丸印と区別を付けるためなど、あくまでも慣習上の目的から、角形という言葉が一般的に用いられています。
「法人の実印」である丸印。角印との違いは?
一方で丸印は、「代表者印」や「会社実印」などとも呼ばれる丸型の法人印です。登録が義務付けられていない角印に対して、丸印は商業登記法20条の規定により、法人設立時に法務局への登録が求められます(※1)。登録した丸印は、法務局から印鑑証明書を取得するのが可能となるなど、「法人の実印」としての役割を果たします。
個人用の実印が、財産の取引などでしか利用されないのと同様に、丸印の利用シーンも非常に限定的です。そのため、丸印に馴染みのない方も多いかもしれません。
具体的に、丸印は以下のような場面で使用されています。
代表取締役を変更するとき
株券発行するとき
連帯保証契約を締結するとき
企業買収を行うとき
官公庁への入札をするとき
また、金融機関に口座を開設する際にも法人印の届出が求められますが、偽造防止などの観点から丸印とは別の「銀行印」を作成し、届け出るのが一般的とされています。
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丸印には、どんな印鑑を選べばよい?
角印には、サイズ・形状の法律規定がないのに対し、丸印は法務局によって定められた規定が存在します。商業登記規則第9条3項にて、「印鑑の大きさは、辺の長さが一センチメートルの正方形に収まるもの又は辺の長さが三センチメートルの正方形に収まらないものであつてはならない」と記されており(※2)、丸印の印影は直径1cm以上3cm未満と定められています。
一方で、印影の形状や刻印内容については規定されていませんが、二重の円の外側に会社名や屋号、内側の円に代表者の役職を刻印するのが一般的です。さらに、商業登記規則第9条4項には「印鑑は、照合に適するものでなければならない」ともあり、経年などにより印影が変化しやすいハンコは丸印として登録することができません。そのため、シヤチハタやゴム印などは、丸印に適さないとされています。
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角印にも対応する電子印鑑。「脱ハンコ」を実現しませんか?
ハンコの役割は、文書の発行者や作成者、承認者等を証明することです。その点では、法人印も同様の役割を担っています。しかし、法的な規定や慣習などにより、ハンコの種類や形状、利用シーンなどが区別されることがあります。
デジタルトランスフォーメーション(DX)や電子契約導入の動きが活発な昨今、ハンコに関する業務を見直すうえで、法人印の特徴や区別を理解することは重要です。例えば、利用シーンが定められている丸印とは異なり、文書への押印を省略できる角印に関する業務は、比較的効率化しやすいといえるでしょう。
Docusign eSignature(ドキュサインの電子署名)は、電子署名のほかに、電子印鑑にも対応しています。ドキュサインの電子印鑑は、名前印だけでなく角印にも対応しており、契約書や請求書などの角印が必要だった書類を簡単にデジタル化できます。また、英語やカタカナ、漢字などを様々な書体で組み合わせて、以下のようなオリジナルの角印を生成することもできます。
さらに、現行の印章管理規程に沿って押印権限を管理できる「印鑑管理機能」を備えているので、「ハンコ」だけでなく「運用ルール」もあわせて電子化することが可能です。ご興味のある方は、『電子印鑑の使い方』をご覧いただきながら、30日間の無料トライアルをお試しください。(登録はこちらから!)
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