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コード不要!条件付きルーティングで柔軟なワークフローを実現

Author 大串 昌央
大串 昌央
2020年8月24日公開済み
概要3分で読み終わります

ドキュサインの便利な機能!今回は、電子署名ワークフローの自動化や作成テンプレートの最適化が図れる「条件付きルーティング」について解説します。これにより、従来APIによる開発などが必要でしたが、ノーコードである程度のロジックが実現できるようになります。

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条件付きルーティングは、ドキュサインの電子封筒(エンベロープ)において、ドキュメントフィールドに署名者が入力した条件によって動的に署名ワークフローを変更する機能です。ぱっと聞くとなかなか便利な機能ですが、少し使い方がトリッキーなところがあります。今回は、条件付きルーティングについてわかりやすく、深掘りしながら解説していきたいと思います。

前提

条件付きルーティングの前に、ドキュサインでの署名順番のワークフローがどのように処理されるかについて説明します。まず送信時に、署名者に対して役割と順番を設定します。このワークフローは数字の小さい順から処理されます。番号が同じ署名者がいれば、そこは並列に処理され、両方が完了しないと次の署名者(の順番の人)には進みません。この基本をまず押さえておきましょう。

Conditional Routing1

おすすめ記事:ワークフロー機能で署名順を設定する方法

条件付きルーティングはアカウントワイドで設定することができます。なお、契約プランによっては利用できませんので、詳しくは弊社営業までお問い合わせください。

Conditional Routing2

概要

条件付きルーティングでは、署名者に対して「条件付き署名者グループ」というものを設定します。条件付き署名者グループは、その前の署名者の入力フィールドの条件によって、大きく2つの動きをします。

  • 割り当てられた署名者を条件によって複数の候補から選択する

  • 割り当てられた署名ワークフローを実行有無の決定

以下のワークフローでは、フィールドの値によって、閾値の大小で署名者を切り替えています。

Conditional Routing3

また、以下のワークフローではフィールドの値によって署名者の署名実行の有無を決めています。設定された条件に当てはまり次第、複数の条件付き署名者が有効になります。

Conditional Routing4

条件付き署名者も署名順番をもつことに注意してください。あくまでエンベロープのすべてのワークフローはこの署名順番に基づきます。条件によってこの署名順番自体は変わりません

設定

エンベロープもしくはテンプレートにて以下の設定が必要になります。

  • 条件付き受信者グループ

  • 条件付き受信者グループより署名順番が前方の通常の署名者

  • その署名者にルールが設定できるフィールドとルール

条件付き受信者グループ

条件付きルーティングには「条件付き受信者グループ」を署名順番設定時に設定します。

条件付き受信者グループには、以下も設定できます。

  • 複数人の署名者(最低一人の署名者)

  • 署名グループ

Conditional Routing5b

条件付き受信者グループは署名者と同じ扱いになり、それぞれに署名の順番を振り当てます。署名のルーティングは、署名順番どおり割り振られます。条件分岐のルールに従い、条件付き受信者グループの1)ルーティングが許可されるか 2)その中の誰が実際の署名者になるか、が決定されます。

ルールの設定

条件付きグループに分岐するには、その前に必ず署名が必要な署名者と、フィールドに紐づくルールが必要です。

フィールドは、テキスト、ラジオボタン、式が利用できます。

ルールは前段の署名者に割り当てられたフィールド一つに対して設定できます。

Conditional Routing6

ルールは、入力有無や、入力値の等価、入力ルールを数字に設定した場合は、不等号による条件設定が可能です(日付の範囲指定はできません)。

条件付きグループ一つに対して、配置するフィールドが通常の署名者と同じように紐付きます。

条件付きグループに対しては、ルールを紐付けなければルーティングされません。ルールを紐付けなくても送信は可能ですが、送信時に以下のような警告がでます。

Conditional Routing7

制限事項

現時点でのリリースの制限事項です。アップデートがあり次第、随時情報を更新します。

  • 同時に複数のフィールドに対してルーティングルールをセットアップすることはできません。→サポートされるようになりました(2021年4月27日追記)

  • 条件付きグループのフィールドには条件付きルールを設定はできません**。**

  • 条件付きルーティングが判定されるまでに若干時間がかかります。ルーティング決定中はWebアプリケーションで見るとエンベロープが修正中に見えます。

まとめ

以上、条件付きルーティングについてご紹介しました。エンベロープにうまく組み込みことによって電子署名ワークフローの自動化や、作成テンプレートの最適化などが図れるかと思います。従来はAPIによる開発などが必要でしたが、ノーコードである程度のロジックが実現できます。開発者サンドボックス環境でも試せますので、活用の面白いアイデアなどあればぜひ教えて下さい!

参考:Docusign eSignature ガイド - 条件付きルーティング

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